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労働集約型から脱却する方法とは?人を増やさず売上・利益を伸ばす考え方

2026年08月27日

人が働いた時間や人数に応じて売上が増える労働集約型の事業では、売上を伸ばそうとするほど採用や人件費の負担も大きくなります。

人手不足が続くなか、採用だけに頼って事業を拡大する方法には限界があります。

業務を標準化してシステムやAIへ任せる仕事を増やし、一人あたりが生み出す売上や付加価値を高めることも必要です。

この記事では、労働集約型からの脱却が求められる理由と具体的な方法、生産性を見るときの考え方を解説します。

なぜ今、労働集約型からの脱却が必要なのか

労働集約型からの脱却が求められる背景には、人手不足と生産性の伸び悩みがあります。

これまでのように「仕事が増えたら人を採用する」という方法だけでは、必要な人材を確保できず、売上拡大そのものが止まる可能性があります。

採用を続けるだけでなく、現在の人数でも対応できる仕事量を増やす仕組みを作る必要があります。

中小企業の約6割が人手不足に直面している

中小企業では、人材確保そのものが経営課題になっています。

中小企業庁は2026年の年頭所感で、約6割の中小企業が人手不足に直面しているとしています。人口減少や少子高齢化によって、今後も労働供給の制約が続くことが見込まれています。

そのため、受注が増えるたびに同じ割合で採用する事業モデルでは、成長できる範囲が人材確保によって決まってしまいます。

参照元:中小企業庁「令和8年 年頭所感」

中小企業の労働生産性は長期的に伸び悩んでいる

人を増やすだけでは、一人あたりが生み出す価値は増えません。

2025年版中小企業白書では、従業員一人あたり付加価値額で見た労働生産性について、中規模企業・小規模企業ではおおむね横ばいが続き、約30年前と比較すると緩やかに減少しているとされています。

人数ではなく、一人あたりが生み出す売上や付加価値を高める視点が必要です。

参照元:中小企業庁「2025年版 中小企業白書 第4節 労働生産性・設備投資」

人件費や採用費の増加にも対応する必要がある

採用を前提に売上を増やすと、人件費だけでなく採用や教育にかかる負担も増えます。

新しい社員を採用すれば、求人広告や紹介手数料のほか、研修や現場での教育にも時間が必要です。管理する人数が増えれば、マネジメント業務も増えていきます。

売上を増やすたびに採用するのではなく、まずは業務を見直し、必要人数そのものを抑えられないか考えてみましょう。

労働集約型から脱却する主な方法

労働集約型から脱却する主な方法

労働集約型から脱却するには、人を減らすのではなく、人が行わなくてもよい仕事を減らすことから始めます。

業務の標準化や自動化を進めれば、社員は営業や提案など、人が担当する価値の高い仕事へ時間を使えます。

さらに、商品単価や利益率まで見直すことで、人数を大幅に増やさず売上や利益を伸ばせる事業構造へ近づけます。

業務を標準化する

最初に取り組みたいのが、業務の標準化です。

特定の社員だけが仕事の進め方を知っている状態では、その人が休んだだけでも業務が止まります。新人を採用するたびに一から教えなければならず、教育にも時間がかかります。

そこで、作業手順や判断基準を整理し、マニュアルやテンプレートとして共有します。

誰が担当しても一定の品質を保てる仕事を増やせば、属人化を抑えられます。

システムやAIで定型業務を自動化する

決まった手順で繰り返している仕事は、システムやAIへ移せないか確認しましょう。

たとえば、予約受付、データ入力、請求、顧客管理、定型文書の作成などです。

2025年版小規模企業白書でも、流通・サービス業等の生産性向上策として、デジタル活用や設備投資を伴う業務プロセスの改善・効率化が多く挙げられています。

自動化する仕事を一つずつ増やすことで、社員が手作業に使う時間を減らせます。

参照元:中小企業庁「2025年版 小規模企業白書 第1節 小規模事業者の経営力の向上」

人がやる仕事を高付加価値業務へ集中させる

自動化の目的は、社員を減らすことではありません。

入力や転記、定型連絡などをシステムへ任せ、その分の時間を営業や顧客対応、商品開発、提案などへ使える状態を作ります。

人と話してニーズを聞き取る、新しいサービスを考えるといった仕事は、人が担当することで価値を生み出せる領域です。

単純作業を減らし、人が担当する仕事の中身を変えることで、一人あたりの付加価値を高められます。

商品・サービスの単価を見直す

同じ人数で売上を増やすなら、一件あたりの売上を高める方法もあります。

たとえば、専門性の高いサービスへ絞る、提供内容を増やした上位プランを作る、顧客ごとに追加提案するなどの方法です。

月100件を1万円で販売すれば売上は100万円ですが、同じ100件でも単価が1万2,000円なら120万円になります。

件数を増やすだけでなく、その価格でも選ばれる商品設計を考えましょう。

利益率の低い仕事を減らす

売上があっても、作業時間が長く利益の少ない仕事ばかりでは労働集約型から抜けられません。

商品や顧客ごとに、

  • 売上
  • 作業時間
  • 人件費
  • 粗利

を確認してください。

売上額が大きくても、多くの社員が長時間対応している仕事では利益がほとんど残らない場合があります。

価格を上げる、提供範囲を変える、標準化するなど、利益が残る提供方法へ見直しましょう。

労働集約型から脱却するなら「一人あたりの生産性」を見る

労働集約型から脱却するなら「一人あたりの生産性」を見る

労働集約型から脱却できているかを見るなら、会社全体の売上だけでなく、一人あたりの数字を確認しましょう。

売上が増えていても、それ以上のペースで社員が増えている場合は、事業構造そのものは変わっていません。

社員一人あたりの売上や付加価値が増えているかを見ることで、現在の人数を有効に活かせているか判断できます。

社員一人あたりの売上を確認する

まずは、売上を従業員数で割り、一人あたりの売上を確認してみましょう。

たとえば、社員10人で売上1億円なら、一人あたり売上は1,000万円です。

社員を20人に増やして売上が1億5,000万円になった場合、一人あたりでは750万円に下がります。

会社全体の売上だけを見ると成長していますが、一人あたりの生産性は低下しています。

従業員数と売上をセットで確認してください。

社員一人あたりの付加価値を確認する

売上と合わせて、一人あたりの付加価値も確認しましょう。

原材料費や仕入れ、外注費などが多い事業では、売上が大きくても会社に残る金額が少ない場合があります。

2026年版中小企業白書では、規模の小さな企業でも、大企業と遜色ない労働生産性を実現している企業が一定程度存在するとされています。

会社の規模ではなく、商品や業務の設計によって生産性を高められる可能性があります。

参照元:中小企業庁「2026年版 中小企業白書・小規模企業白書の概要」

売上増加と人員増加を切り離す

労働集約型からの脱却では、売上と社員数が同じ割合で増える状態を変えていきます。

たとえば、売上を20%増やすために社員も20%増やさなければならないなら、人員確保が成長の上限になります。

標準化や自動化、単価の見直しによって、現在の人数でも対応できる売上を増やすことが目標です。

社員を増やさないこと自体が目的ではなく、人員数と売上が比例し続けない仕組みを作ることが脱却につながります。

労働集約型から脱却する新規事業としてFCも選択肢に

労働集約型から脱却する方法は、本業の業務効率化だけではありません。

会社全体で考えるなら、人員数と売上が比例しにくい新しい事業を持つ方法もあります。

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労働集約型からの脱却では、社員を減らすことではなく、人が担当する仕事を減らしながら、一人あたりが生み出せる売上や利益を増やすことを考えてみましょう。

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