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中小企業の節税対策。使える制度と会社にお金を残す考え方
2026年08月12日
中小企業の節税対策には、設備投資や賃上げ、人材教育などさまざまな方法があります。
ただし、税金を減らすためだけに支出を増やすと、節税できても会社の現金が減ってしまいます。
重要なのは、納める税金だけを見るのではなく、その支出によって会社に何が残るかを考えることです。
この記事では、中小企業が検討できる節税対策や利用できる税制を紹介します。

コンテンツ
中小企業が節税対策を考えるときの基本
中小企業の節税対策では、税金を減らすことだけを目的にしないでください。
必要な設備への投資や人材への還元など、事業に必要な支出を行った結果として税負担が軽減されるのが基本です。
節税後に会社へ残る現金や設備、人材、将来の収益まで考えて判断しましょう。
節税と脱税はまったく異なる
節税と脱税は明確に異なります。
節税は、税法で認められた制度や経費処理を利用して税負担を抑えるものです。これに対して、売上を意図的に申告しない、架空の経費を計上するといった行為は認められません。
「税金を減らせるか」だけではなく、その処理を税務上説明できるかが重要です。
判断に迷う支出がある場合は、契約や購入をする前に税理士へ確認してください。
税金を減らしても手元資金が減れば意味がない
節税のために100万円を使っても、税金が100万円減るわけではありません。
経費として認められた支出は、基本的に課税所得を計算する際に影響します。支出したお金そのものは会社から出ていきます。
不要な設備やサービスを購入すれば、税負担は減っても手元資金がそれ以上に減る可能性があります。
節税額だけを見るのではなく、支払い後に会社へ現金がいくら残るかを確認しましょう。
節税額だけでなく会社に何が残るかを見る
節税対策は、支出後に会社へ何が残るかで判断しましょう。
設備なら生産性向上、人材教育なら社員の能力向上、広告なら新規顧客の獲得など、その後の事業に活かせる支出があります。
同じ100万円を使う場合でも、その場で終わる支出と、将来の利益を生む投資では意味が異なります。
「経費になるもの」を探すのではなく、「会社の経営課題を解決できるもの」へお金を使うことが重要です。
決算直前ではなく早めに検討する
節税対策は、決算直前に慌てて始めないことが重要です。
設備投資に関する税制には、対象設備や企業規模の条件があります。また、中小企業経営強化税制のように、経営力向上計画の認定など事前の手続きが関係する制度もあります。
決算直前になってから制度を調べると、手続きが間に合わない可能性があります。
利益が出る見込みが分かった段階で、税理士と相談しながら準備してください。
中小企業が検討できる主な節税対策

中小企業の節税対策には、設備購入だけでなく、人材、広告、新規事業などへの投資もあります。
ただし、すべての支出がその年度の経費になるわけではありません。
税務上の扱いを確認したうえで、事業に必要なものへ投資することが前提です。
ここでは代表的な選択肢を紹介します。
必要な設備や備品を購入する
事業で必要な設備や備品があるなら、利益が出ている時期に購入する方法があります。
パソコン、業務用機器、工具など、仕事に必要な資産が対象です。
一定の中小企業者等については、40万円未満の減価償却資産を年間合計300万円まで全額損金算入できる特例もあります。
ただし、節税目的だけで不要な設備を購入してはいけません。業務で本当に必要かを先に判断してください。
従業員の給与・賞与を見直す
利益を従業員へ還元する方法もあります。
給与や賞与を増やせば会社の支出は増えますが、人材定着や採用力の向上につながる可能性があります。
また、一定の要件を満たす中小企業者等には、給与等支給額の増加に応じて法人税から税額控除を受けられる賃上げ促進税制があります。
ただし、給与を上げると翌年度以降の固定費も増えます。一時的な利益だけで判断しないことが必要です。
人材教育へ投資する
社員の教育や資格取得へ利益を使う方法もあります。
営業研修、専門技術の習得、管理職教育など、会社の課題に合わせた教育を行えば、将来の生産性やサービス品質の向上につながります。
ただ研修へ参加させるだけではなく、受講後にどの業務へ活かすのかまで決めてください。
節税のために研修費を増やすのではなく、会社に必要な能力を明確にして教育内容を選びましょう。
広告・販促へ投資する
新規顧客を増やしたい会社は、広告や販促への投資も検討できます。
Web広告、Webサイトの改善、展示会、パンフレットなど、顧客との接点を増やす施策があります。
広告は実施して終わりではありません。問い合わせ数、商談数、受注額を確認し、投資した金額に対してどの程度の売上が生まれたかを把握してください。
節税と同時に来期以降の売上につながる使い方を考えましょう。
不要になった固定資産を整理する
使用していない固定資産がある場合は、売却や廃棄を検討します。
古い機械や設備を保有し続けると、管理費や保管場所が必要になる場合があります。
事業で今後使用しないのであれば、保有する理由があるか確認してください。
ただし、売却や除却による会計・税務上の処理は資産の状況によって変わります。
帳簿価額や売却金額も関係するため、処分する前に税理士へ確認しましょう。
新規事業へ投資する
本業が安定し、資金に余裕がある場合は、新規事業へ投資する方法もあります。
新しい事業が育てば、本業とは異なる収益源を作れます。
利益を単に支出するのではなく、来期以降の売上を生む事業へ変える考え方です。
ただし、新規事業は始めれば必ず利益が出るものではありません。
初期費用、毎月の固定費、必要な人員、投資回収までの期間を確認し、本業へ負担をかけない範囲で検討してください。
中小企業だから利用できる節税制度
中小企業向けには、設備投資や賃上げを支援する税制があります。
制度ごとに対象企業、設備、適用期間、事前手続きなどが異なります。
利用を検討する場合は、契約や購入をする前に税理士へ確認してください。
| 制度 | 概要 | 主なポイント | 詳細 |
|---|---|---|---|
| 少額減価償却資産の特例 | 40万円未満の減価償却資産について、一定の中小企業者等は年間合計300万円まで全額損金算入が可能 | 2026年4月から取得価額基準が40万円未満。適用期限は2029年3月31日 | 中小企業庁 |
| 中小企業投資促進税制 | 対象設備の取得等について30%の特別償却または7%の税額控除を選択可能 | 税額控除は個人事業主・資本金3,000万円以下法人などが対象。適用期限は2027年3月31日 | 中小企業庁 |
| 中小企業経営強化税制 | 経営力向上計画に基づく一定の設備投資について税制優遇を受けられる | 対象設備や手続きに条件あり。適用期限は2027年3月31日 | 中小企業庁 |
| 中小企業向け賃上げ促進税制 | 前年度より給与等支給額を増加させ、一定要件を満たした場合に増加額の一部を法人税等から税額控除 | 2026年4月1日~2027年3月31日に開始する事業年度向け制度が案内されている | 中小企業庁 |
| 固定資産税の特例 | 認定先端設備等導入計画に基づく一定の設備について固定資産税の課税標準を軽減 | 賃上げ表明などの条件あり。適用期限は2027年3月31日 | 中小企業庁 |
中小企業の新規事業としてレンタルオフィスFCも節税の一つ
中小企業の節税対策では、税金を減らすことだけでなく、利益を将来の収益へ変えることも考えてみましょう。
設備や人材、広告など本業への投資に加えて、第二の収益源を作る方法もあります。
特に、本業への依存度が高い会社では、別の事業を育てることで売上の柱を増やせます。
その選択肢の一つが、レンタルオフィスFCです。
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